VMware最新ソリューション情報をまとめたネットワールドセミナーのレポート&オンデマンド配信!
2021年1月28〜29日、「Networld Frontier Days ~VMware注力ソリューションをご紹介!2Days Webinar~ やるのは今!明日のビジネスを支えるITインフラの運用とセキュリティの改革」をオンラインで開催しました。1月29日に実施された「次世代インフラトラック」では、慢性的なIT人材不足の中で、これからのビジネスに求められるインフラについてのセッションが展開されました。
「オンプレ+クラウド+α」が重要に、組織や人材の変革をセットで進めよ
基調講演には、日本仮想化技術 代表取締役社長兼CEO 宮原徹氏が登壇。「次世代インフラを実現するために必要なこと」と題して、システムの柔軟性やニーズに即応できる俊敏性が求められるなか、次世代インフラを実現するためのポイントは何かを解説しました。
宮原氏はまず、現在は「システムを捉え直す必要がある過渡期」であり、従来はインフラを「オンプレかクラウドか」で考えていたが、今後は「オンプレ+クラウド+α」のマルチクラウド環境へ変わりつつあると指摘しました。
また、次世代インフラの要件として、アジャイル開発やCI/CD、DevOps、コンテナ技術などの活用が前提になるとしながらも、「技術的には踊り場にあり、技術の導入を目的化しないことが重要」だとしています。
そこで需要になるのが、技術だけでなく、ビジネスにおけるシステムの役割を捉え直すことです。その際には、業務フローの見直しとセットで実施すること、システムを支える人材や組織のあり方を変化させることもポイントになります。
「これからは、個々の人材の情報収集力や学習能力がさらに重要になります。チームとしての働き方の課題がテレワークで浮き彫りになりましたが、それらの問題点を改善しながら、どういうやり方がいいかを実践し、慣れていくことが重要です」(宮原氏)
SD-WANとSASEソリューションで、ネットワークの利便性とセキュリティを両立
続いて、ヴィエムウェアのソリューションアーキテクト 豊田浩司氏が登壇。「VMwareのネットワークビジョンとVMware SASE Platformの展開」と題して、VMwareが掲げるネットワークビジョン「Virtual Cloud Network」と、SD-WANソリューション「VMware SD-WAN by VeloCloud」、ゼロトラストネットワークアクセスを提供する「VMware Secure Access Service Edge(SASE) Platform」を紹介しました。
VMwareでは、同社が提供するデジタル基盤を使って「あらゆるアプリケーションのビルド(構築)、実行、管理、接続、保護を、あらゆるクラウドにわたりあらゆるデバイスで」という戦略を実現することを目指しています。これらを実現するネットワークのビジョンがVirtual Cloud Networkです。

図:Virtual Cloud Networkの基盤を構成するVMwareプロダクト
VMware SD-WAN by VeloCloudは、WANの領域でEnd-to-Endオーバーレイネットワークを実現するクラウド型WANソリューションです。また、VMware SASE Platformは、クラウドネットワークとクラウドセキュリティの融合するソリューションです。
「URLフィルタリング、次世代アンチマルウエア、CASB、SSLプロキシ、サンドボックス、ID&アクセス管理など、マルチクラウド・インターネットと多様なセキュリティサービスをクラウドベースで統合管理します」(豊田氏)
マルチクラウド管理の課題を解消するADCと可視化・最適化ソリューション
続くネットワールドのセッションでは、「マルチクラウド運用を快適に! 最適化のポイントは『一元管理』と『セキュリティ』」と題して、ソリューションマーケティング部の飯沼愛永が講演しました。
マルチクラウドのメリットとして「適材適所での使い分け」「依存度軽減(ベンダーロックイン回避)」「DR対策(冗長化やリスク分散)」などが挙げられますが、デメリットとして「可視性の欠如」「コスト増加」「セキュリティ」があります。これらを解決するのが、セキュリティも強化できるソフトウェア型のロードバランサー「VMware NSX Advanced Load Balancer(ALB)」と、マルチクラウド環境を最適化する管理ツール「CloudHealth by VMware」です。
VMware NSX ALBは、マルチクラウド環境において柔軟なADC(Application Delivery Controller)機能を提供します。どのような環境にも対応する「一元管理」、重要に応じてスケールアウト/アップができる伸縮自在なADC機能、アクセス中のトラフィックから検索や可視化ができる「可視化/セキュリティ」を実現します。

図:マルチクラウドを最適化するロードバランサー「VMware NSX ALB」
また、CloudHealth by VMwareはマルチクラウドの利用状況を可視化するのに役立ちます。その特徴は、論理グループ管理やダッシュボードによる「可視化」、サイズ管理やコスト管理、リザーブドインスタンス管理による「最適化」、ポリシー管理やセキュリティ管理による「ガバナンス」にあります。

図:マルチクラウド環境を最適化する管理ツール「CloudHealth by VMware」
アプリケーションモダナイゼーションを実現する包括的なスタックを提供
最後のセッションでは、ヴイエムウェアのパートナービジネスマネージャ 原悠介氏が登壇。「VMware Tanzuで実現する アプリケーションモダナイゼーション」と題して、コンテナ管理の基本と、コンテナオーケストレーターであるKubenetesに対してVMwareがどのような取り組みを行っているか、Kubernetesベースのソリューション「VMware Tanzu」の特徴を紹介しました。
原氏はまず、コンテナが注目される理由として「とにかく早く開発したいというニーズ」があるとし、コンテナは「軽量で起動が早い」「持ち運び可能」「コードで自動化」という点で優れていることを紹介しました。
ただ、コンテナ/Kubernetesには、仮想マシンとは別の環境が必要、用途に応じたクラスターが必要、コンテナネットワークが複雑、偏在するクラスターのライフサイクル管理といった課題があります。そこでVMwareでは「既存VMと並行可能」「開発者専用のクラスター準備」「1つの製品でネットワーク管理も可能」「クラスターを束ねて一元管理」できるようにしています。それらを実現するが「VMware Tanzu」(以下、Tanzu)です。

図:VMware Tanzuのポートフォリオ
「Tanzuは、構築(Build)、実行環境(Run)、管理(Manage)の側面から、さまざまな機能やサービスを提供しています。IT管理者はこれまでのナレッジを活用しながら、開発者が利用しやすいマルチテナント環境を提供できます。また、SDDCを活用することで、Kubernetesに必要なリソースを迅速に仮想マシンとコンテナに提供。インフラだけではなく、Kubernetes に必要なリソースも最適な形にアップグレードできます」(原氏)
原氏は、「Tanzuはアプリケーションのモダナイゼーションを実現する包括的なスタック」と強調し、講演を締めくくりました。
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