マルチクラウドとは?
複数のクラウドサービスを組み合わせて利用するマルチクラウド
マルチクラウドとは、AWS(Amazon Web Services)、GCP(Google Cloud Platform)、Microsoft Azureなどの複数のクラウドサービスを組み合わせて利用するクラウド環境を指します。
分野ごとに品質や価格に強みと弱みが存在してきた各クラウドサービスにより、企業はそれぞれの特長を生かしながら適材適所に組み合わせることによって、ビジネスの目標をより達成しやすい環境を構成することを実現していきました。
ある調査では、『メインで利用するクラウドは使い慣れたAWS、ビッグデータの分析はGCPの「 BigQuery 」』などの事例もあり、複数のクラウドを使い分けることは企業にとって当たり前のことになってきています。
マルチクラウド管理が必要な背景
メリットもあるマルチクラウドですが、課題もあります。
クラウドアカウントをサイロ化することで管理が複雑化し、管理者の負荷が増大します。
また、各サービスを総合的に可視化することができずコスト面やセキュリティ面において最適化することが難しくなっています。
企業は各クラウド環境に依存せず、全体を俯瞰した運用をする必要が出てきたと言っても過言ではありません。
CloudHealth by VMwareとは?
そこで大注目をされているのが、VMware社が提供する『CloudHealth by VMware』(以下、CloudHealth)です。マルチクラウドの利便性を保ちながら、複数のクラウドの全体の管理も可視化することができるソリューションとして高く評価を受けています。
CloudHealthの代表的なメリットを3つポイントに沿ってご紹介します。
① 可視化
使用している全てのクラウドを統合させて一元管理するため、直近の利用状況や、未来の利用料金の予測などを分析をすることができます。また、ユーザー単位、組織単位、アプリケーション単位など、カテゴリごとに分けて分析し、様々な角度からコストの削減をすることが可能になります。さらに、オンプレミスからクラウドに移行する際のコストシミュレーションも行うことができます。
② 最適化
クラウドのコスト計算を手作業でやろうとかなりの時間と労力を割くことになってしましますが、CloudHealthでは、クラウドごとに最適なコスト計算のためのロジックを内蔵しているため、簡単にコストの最適化を提案してくれます。もちろん純正ツールであれば自動化できますが、自社クラウドのみでマルチクラウドには対応していません。
③ ガバナンス
3つ目はガバナンスです。セキュリティ設定を、各クラウドベンダーが推奨しているベストプラスクティスに違反していないか、自動的にチェックすることができます。さらに、EC2インスタンスが一定時間稼働し続けたら自動停止したり、予算の80%以上を消化したらアラートを出したりなど、独自のポリシーも柔軟に設定することも可能なので、運用管理の効率化を実現できます。