VCF Automationのリプレイス支援事例〜 旧バージョンから最新版への移行〜

目次

VCF Automationのリプレイス支援事例〜 旧バージョンから最新版への移行〜

自動車系企業様向けに、Aria Automation(現VCF Automation) 7のサポート終了に伴い、Automation 8への移行を支援しました。アップグレードではなく新規構築による段階的なリプレース方式を採用し、オンボーディング機能を活用することで、既存VMの管理をスムーズに切り替えました。

将来的なTanzu環境との連携や、柔軟な自動化拡張も見据えた再設計を通じて、安定運用と拡張性の両立を実現しています。

構成のポイントとネットワールドからの支援

1. 移行方針の整理と構成差の分析

Aria Automation(現VCF Automation) 7と8では、管理モデルやアーキテクチャが大きく異なっており、特にBlueprint(v7)とCloud Template(v8)に代表される構成定義の仕組みが非互換となっています。また、組織構成(テナントやプロジェクト)や承認フローの設計思想も刷新されているため、従来の設定や運用ポリシーをそのまま移行することは困難です。

このような背景から、ベンダーからも「インプレースアップグレードではなく、新環境への再構築」が推奨されており、本案件でも既存環境の隣に新たなAutomation 8を構築し、段階的に移行を進める方式を採用しました。

2. テナント・プロジェクト構成の再設計

Automation 8の新しいロール設計に合わせて、テナントやプロジェクトの構成を刷新。従来の運用を維持しながら、柔軟な拡張が可能な構成を再構築しました。

3. 既存VMの移行と新環境への取り込み

従来のAutomation 7で管理していた仮想マシンは、新環境においても引き続き運用する必要がありました。そこで、vSphere上の既存VMをAutomation 8に「インポート」し、新しい管理下に再登録することで、再デプロイせずに移行する手法を採用しました。

この手法により、業務で稼働中の仮想マシンを止めることなく、新しいセルフサービス環境への切り替えが可能となり、最小限の影響での移行を実現しています。従来の構成に縛られず、新機能を活用した柔軟な管理へとスムーズに移行できる点もメリットです。

4. テンプレートと自動化フローの再設計

旧環境で使用していたBlueprintをCloud Templateへと再定義。必要に応じてOrchestrator連携も最適化し、既存と同等の自動化レベルを維持したままの移行を支援しました。

5. ドキュメント整備とトレーニング

新旧機能の比較や操作差分を明確にした資料を整備し、ユーザーの混乱を最小限に抑制。移行段階に応じたトレーニングも段階的に提供し、スムーズな利用定着をサポートしました。

関連コンテンツ

本ページでご紹介したサービスは、以下の対談記事でもご紹介しております。

目次