VMware HCXの導入支援事例〜ハブ&スポーク型ネットワークの構築

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VMware HCXの導入支援事例〜ハブ&スポーク型ネットワークの構築

製薬企業様向けに、拠点間の柔軟なリソース活用とDR対策の強化を目的として、VMware HCXによるハブ&スポーク型ネットワークの導入を支援しました。中心拠点に対して2拠点(オンプレミスおよびパブリッククラウド)を接続し、仮想マシンの柔軟な再配置やL2ネットワークの延伸を実現。障害発生時の可用性確保とともに、通常時のリソース最適化も可能な仮想基盤を構築しました。

ネットワールドでは、全拠点をまたいだ設計支援とともに、拠点間移行テストや各種ドキュメントの整備を実施。複数拠点間の運用性・拡張性を両立した設計構成を支援しました。

構成のポイントとネットワールドからの支援

1. 全体アーキテクチャの設計と構成整理支援

拠点間の接続構成において、1拠点をハブ、他2拠点をスポークとするHCXの標準的なハブ&スポーク構成を適用。オンプレミス×2拠点およびVMC on AWSの混在環境を踏まえ、HCX接続ルールやセキュリティ要件、物理NW要件も含めた整理を支援しました。

また、運用時のトラブル対応を想定した構成整合性とポリシー整備も行いました。

2. L2延伸と仮想マシン移動の実装支援

各拠点間のネットワークをHCXのNetwork Extension(L2延伸)で接続し、仮想マシンの移動時もIPアドレスの変更なしで対応可能とする構成を実装。これにより、業務アプリケーションに影響を与えることなく、任意のタイミングで仮想マシンの移行が可能となり、可用性・柔軟性の両立を実現しました。

加えて、拠点増加時にも同様の手順で構成可能とする汎用性も確保しています。

3. 拠点間移行に向けた検証・動作テストの実施

本番前にはテスト用仮想マシンを用い、実際のHCX vMotionを想定した動作確認を実施。帯域消費や転送時間、仮想マシン停止時間などを事前に可視化し、移行条件やタイミング調整の指針を明確化しました。

4. 混在環境に対応した柔軟な構成と設計支援

本案件では、オンプレミス環境とVMC on AWSをまたぐ構成であったため、仮想スイッチやルーティング構成の違いにも配慮が必要でした。ネットワールドでは各拠点ごとの前提条件を整理した上で、最適なHCX接続モデルを提案。テナントごとの接続要件に応じた個別調整も加えながら、安定稼働と柔軟な拡張性の両立を支援しました。

5. ドキュメント整備と運用引き継ぎ支援

導入後の現場運用を想定し、各拠点構成の概要、HCX接続の手順、仮想マシン移行の操作手順などをドキュメント化。スクリーンショット付きで図解したマニュアルを用意し、ネットワーク構成の見える化と現場担当者の教育にも貢献しました。

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