【ノウハウ活用ガイド】VMware Cloud

検証結果から理解する「Azure VMware Solution」の実力

検証結果から理解する「Azure VMware Solution」の実力

ネットワールドでは、ネットワンシステムズと共同でAzure VMware Solutionの検証を実施しました。Azure VMware Solutionのキモとされるネットワーク構成、Azureネイティブ機能活用、HCXによるオンプレミス連携、VMware Tanzu Kubernetes Gridの利用など、Azure VMware Solutionを活用するうえでのポイントを整理します。

Agenda

・ネットワールドとネットワンシステムズが共同検証を実施
・Azure VMware Solutionの構成とネットワーク
・Azureネイティブサービスとの連携
・VMware HCXによるオンプレミスとの連携
・VMware Tanzu Kubernetes Gridの利用

ネットワールドとネットワンシステムズが共同検証を実施

2020年12月から正式サービスが開始されたAzure VMware Solutionは、オンプレミスのVMware vSphere環境とMicrosoft Azure上に構築されたVMware SDDC(Software-Defined Data Center)とを連携させ、ハイブリッドクラウド環境を構築。vSphereの管理ノウハウを利用して、Azureデータセンター内でvSphere基盤を活用することができます。

ただ、新しいサービスということもあり、どのように構築し、運用すればよいかよくわからないという声も多く聞かれます。そこで、ネットワールドとAzure VMware Solutionを提供するネットワンシステムズが、2021年1月にAzure VMware Solutionの共同検証を実施しました。

ここでは「Azure VMware Solutionの構成とネットワーク」「Azureネイティブサービスとの連携」「VMware HCXによるオンプレミスとの連携」「VMware Tanzu Kubernetes Gridの利用」の4つについて、検証結果のポイントを紹介します(いずれも2021年1月時点の検証であり、最新のAzure VMware Solutionの機能や画面と異なる可能性があります)。

検証環境の全体構成

Azure VMware Solutionの構成とネットワーク

Azure VMware Solutionを利用する場合、まず、Azureの管理コンソールであるAzure PortalからAVSプライベートクラウドを作成します。作成画面では、vSphereやNSX向けの管理者パスワード、vSphereの管理ネットワークに利用するアドレスブロック(CIDR)、接続先のAzure仮想ネットワーク(VNET)の情報などを指定します。

VMware SDDCクラスターは、デプロイ時に指定したアドレスブロック内が分割され、各種ネットワークに利用されます。vCenter、NSX Manager、HCX Managerなどの管理VMのIPアドレスも自動採番されます。

プライベートクラウドは、カスタマーVNETとExpress Routeで接続します。3台構成のプライベートクラウドの作成に要する時間は3時間強、プライベートクラウドを構成するESXiノードは最低3台が必要です。プライベートクラウドとオンプレミスを接続するためには、ExpressRoute Global Reachを利用します。

プライベートクラウドとオンプレミスを接続する

Azureネイティブサービスとの連携

Azure VMware Solutionから、Azureが提供するネイティブサービスを利用することができます。Azure上で利用できるSQL DatabaseなどのネイティブのPaaSサービスは、デフォルトではインターネット経由でのアクセスとなります。このため、VNET内やAVS上の仮想マシンからサービスを利用する場合、Private Linkを利用します。

サブネットに対してPrivate Endpointを作成することにより、インターネットを経由することなく、Private Link経由でAzureのネイティブサービスに対してアクセスが可能になります。

また、Azure Application Gatewayを利用すると、フロントエンドとしてパブリックIPとプライベートIPを構成し、インターネットもしくは内部ネットワーク向けにAVS仮想マシンの負荷分散を提供できます。

このようにすることで、AzureのPaaSサービスを組み合わせ、vSphere環境だけでは実現することが難しい迅速なワークロードの展開を実現します。

Azureネイティブ機能の活用

VMware HCXによるオンプレミスとの連携

オンプレミスとプライベートクラウドを接続することで、クラウドへのシステムやデータのマイグレーションを容易に実施できます。その際に利用するのが、VMware HCXサービスです。

HCXサービスでは、L2延伸、vMotionトラフィックのWAN最適化、ディザスターリカバリ、クラウドへのvMotion、バルクマイグレーションなどが可能です。

L2延伸は、オンプレミスネットワークをAVS上にL2延伸する機能で、延伸対象のネットワーク上のVMをvMotionできるようになります。vMotionではVMware vMotionプロトコルを利用しサービス無停止(ゼロダウンタイム)での移行を実現します。vMotion以外にも、vSphere Replicationプロトコルを利用して短時間での停止で移行するBulk Migration、VMware NFCプロトコルを利用して停止状態で移行するCold Migrationなどが可能です。

マイグレーションの進捗状況はHCX管理画面で確認可能

VMware Tanzu Kubernetes Gridの利用

Azure VMware Solutionでは、コンテナ環境を管理するTanzu Kubernetes Grid(TKG)を利用することもできます。TKGは、オンプレミスやvSphere環境、パブリッククラウドなどに対してオープンソースのKubernetesを展開可能なソフトウェアです。

 

Azure VMware Solutionでは、vSphere 6.7 U3/NSX-T 2.5で構成されているため、Tanzu Kubernetes Grid Multi-Cloudを利用することにより、vSphere環境にKubernetesクラスターを構成できます。Azure Kubernetes Service(AKS)に比べて、高速な展開が可能です。クラウドネイティブなアプリケーションと、既存アプリケーションを同一プラットフォーム上で展開、運用し、Azure PaaSと組み合わせて利用することができるようになります。

Tanzu Kubernetes Grid(TKG)を利用可能

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