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VMware HorizonとNVIDIA vGPUのベストマッチング

VMware HorizonとNVIDIA vGPUのベストマッチング

エンタープライズ市場で定評のある仮想ハイパーバイザーVMware vSphereをベースとしたVMware HorizonとNVIDIA vGPUを組み合わせることで、高信頼かつ快適なVDI環境をユーザーに提供することが可能となります。また、GPUの進化とともにVDI上で実行可能なワークロードも、グラフィックス処理から、シミュレーションやハイパフォーマンスコンピューティング、AIといった領域へどんどん拡大しています。

安全なリモートワークを実現するVDI

これまで物理PC上でユーザー個別に運用してきたOSやアプリケーション、データなどをサーバー上の仮想化基盤に統合し、集中的な管理を行うVDI(仮想デスクトップ)を導入する企業が増えています。

端末側で行われたキーボード、マウスの操作信号がサーバー側の仮想マシンに送られて処理され、仮想マシンからはその結果を反映した画面情報が端末側に返されるのがVDIの基本的な仕組みです。これによりユーザーは、自分専用のデスクトップにネットワーク経由でどこからでもアクセスすることが可能となります。

端末側に一切データを残さないVDIを利用したシンクライアント環境を容易に構築し、端末が紛失や盗難に遭った場合でも情報漏えいを防ぐ、デスクトップの集中管理により最新パッチを確実に適用できる、不正なアプリケーションの勝手なインストールを防ぐなどセキュリティー対策でも有利なことから、在宅からの安全なリモートワークを実現する手段としてもVDIは注目されるようになりました。

VMware vSphereベースのVDIソリューション

ヴイエムウェアから提供されているVDIソリューションがVMware Horizonです。サーバー仮想化のハイパーバイザーとして広く企業に普及しているVMware vSphereをベースに、各ユーザーのPCを仮想化してサーバーに集約します。以降ユーザーは、ネットワーク経由で、自分に割り当てられたデスクトップに接続します。従来のPCと同様に自由度の高い操作環境を提供できるのがメリットです。

加えてVMware Horizonは、RDSH(Remote Desktop Session Host)方式の仮想デスクトップもサポートしています。サーバー上に構築された1台の仮想デスクトップを複数のユーザーが共有利用するものです。VDI方式と比べれば個々のユーザーの自由度は低くなりますが、個人ごとに専用のデータ領域を割り当てることも可能であり、定型的なアプリケーションのみを利用する業務では特に支障はありません。サーバーのリソースを効率的に利用できる分、コストメリットを出しやすくなります。

VMware Horizonが提供する仮想デスクトップ

CPUの負荷軽減を図り画面転送を高速化

ただし3D CADや解析シミュレーションなどのアプリケーションを駆使するR&Dやエンジニアリングなどの業務では、これまでVDIの利用は不向きとされてきました。

この課題を解決するのが仮想GPUソリューション「NVIDIA vGPU」で、ホストサーバーに搭載されたNVIDIA製のGPUのメモリを仮想的に分割、仮想化し、VDI環境で稼働している複数台の仮想マシンで高いコア性能を効率的に利用できます。これにより従来はワークステーションでしか実行できなかった上述のようなアプリケーションも、VDI上で利用することが可能となります。

ここで特に注目すべきが、VMware HorizonとNVIDIA vGPUの組み合わせで発揮される高いパフォーマンスです。VMware HorizonではH.264の映像圧縮方式に準拠した画面転送プロトコルとしてBlast Extremeをサポートしています。この通信をNVIDIA GPU に搭載されたNVENCと呼ばれるH.264およびH.265エンコーダを経由することで、H.264のエンコード処理をシステムのCPUからオフロードすることが可能となるのです。結果としてフレームレートの向上、ホストサーバーのCPU負荷の軽減、通信の低レイテンシー化、帯域幅の最適化などの効果をもたらし、低コストの端末であってもより優れた3Dグラフィックスのユーザー体験を提供することができます。

サーバー仮想化+NVIDIA vGPU(仮想GPU)テクノロジー

 

NVIDIA GRID最適化手法

 

VDI上での対応ワークロードを拡大

さらに今後に向けてGPUの進化とともに、VDI上で実行可能なアプリケーションもますます高度な領域に広がっていきます。VMware Horizon + NVIDIA vGPUのVDI上では2017年にはシミュレーションの実行、2019年にはリアルタイムレイトレーシングなどのグラフィックス処理、2020年にはディープラーニングをはじめとするAI、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)などへと対応ワークロードを拡大しています。

そして2021年3月、NVIDIAはヴイエムウェアとの協業により開発した大規模なAI処理のソリューション「NVIDIA AI Enterprise」を発表しました。vSphere 上で NVIDIA AI Enterprise を実行することで、さまざまなAIワークロードに合わせた膨大な数の高速化・最適化されたCUDAアプリケーション、AIフレームワーク、AIモデル、SDKを容易に利用することが可能となりAI 開発を強化できます。

AIのワークロードは、例えば学習処理時には集中的な演算能力を必要としますが、一方で学習済みのモデルの実行時などはGPUの演算能力がフルに必要とされるわけではありません。NVIDIA AI Enterpriseは複数のノードを横断しながらAI処理の最適な負荷分散を図り、GPUリソースを有効活用します。

GPUの進化がVDIを加速させる

 

 

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