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~Interview~ NVIDIAが推進する仮想GPUのイノベーション戦略

<インタビュー>

NVIDIAが推進する仮想GPUのイノベーション戦略

NVIDIAはGPUのパワーをゲーミング領域にとどまらずエンタープライズにおけるグラフィックスやコンピューティングの領域に拡大させており、さらにその原動力となっているNVIDIA vGPUの技術は現在も絶え間ない進化を続けています。エヌビディア合同会社 エンタープライズ事業本部 vGPUビジネス開発マネージャーの後藤 祐一郎氏と、シニアソリューションアーキテクトの岩田 勲氏に、仮想GPUソリューションを取り巻く日本の市場動向および技術開発の取り組みについて聞きました。

 


エヌビディア合同会社
ソリューション アーキテクチャ&エンジニアリング
シニアソリューションアーキテクト
岩田 勲氏

 

エヌビディア合同会社
エンタープライズ事業本部
vGPUビジネス開発マネージャー
後藤 祐一郎氏

 

 

拡大するGPUの活用領域

1993年に米国で創業したNVIDIAは、現在では従業員1万8,000人を擁し、グローバルなコンピューティングプラットフォームカンパニーへと成長しています。NVIDIAの原点といえるのがゲーミングの領域で、現時点でもビジネスの大きな比重を占めています。従来からのPCゲーミングはもとより、eスポーツの隆盛に伴いクラウドゲーミングの分野でもGPUの需要が伸びています。

グラフィックス(ワークステーション)の領域では、映画制作やCM制作などのクリエイティブ業務でGPUの需要が伸びています。4K/8Kといった高精細な映像やCGを制作する過程で、よりハイスペックなGPUが求められるようになりました。また、画像診断など医療やヘルスケア分野の専用機でもGPUに対するニーズが高まっています。

「HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)の領域では、GPUならではの大規模な並列演算能力が注目され、AIやマシンラーニング、ディープラーニングといった用途での導入が拡大しています。さらに組み込み機器の領域においては、セキュリティカメラなどの機器にGPUを搭載するケースが目立っています。今後に向けては自動運転車や工場の産業ロボット、エッジ機器など、さまざまな分野で利用が広がっていくと見込まれています」(後藤氏)

 

コンピューティング プラットフォームカンパニーへの発展

 

VDI基盤と仮想GPUソリューションの融合

GPUを取り巻く昨今の市場動向として注目すべきが、拡大するデータセンターワークロードへの対応です。具体的には、レンダリング、映像を用いたコミュニケーション/コラボレーション、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)、データアナリティクス、マシンラーニング/ディープラーニング/AI、ビジュアライゼーション、HPC、シミュレーションといった多様なワークロードが、GPUを搭載したデータセンターのサーバー群に集められ、稼働するようになりました。

背景にあるのは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い急増したリモートワークを含めた働き方改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みです。

「従来は各ユーザーの物理ワークステーションに分散して処理していた上記のようなワークロードをデータセンターに集約し、一元管理することで、リソースの有効活用や消費電力の削減、継続的な性能改善が可能となります。さらに、これらのワークロードにリモートからアクセスし、快適に利用できるようにすることで、場所や時間に縛られない働き方を実現することができます。そうした中で進んでいったのがVDI(仮想デスクトップ)やRDSH(リモートデスクトップセッションホスト)といった基盤と仮想GPUソリューションの融合です。」(岩田氏)

AI、データ分析、可視化などのワークロードが増加

 

 

Windows 10をきっかけに、NVIDIA vGPUの普及が加速

NVIDIAが仮想GPUソリューションのNVIDIA vGPUをローンチしたのは2013年のことです。当初は自動車メーカーをはじめとする製造業において、3D CADや構造解析シミュレーションなどのアプリケーションを運用するとともに、そのデータを各端末ではなくデータセンターで一元管理して保護する、パフォーマンスとセキュリティーを兼ね備えたエンジニアリング向けの仮想ワークステーションとして導入が始まりました。

それが現在では、VDI環境でWebブラウザーやOfficeアプリケーションを主に利用する一般のビジネスユーザーの間にもNVIDIA vGPUの普及が加速しています。

「きっかけとなったのはWindows 10の登場です。Windows10はWindows 7と比べてグラフィックス系の処理負荷が大幅に増大しています。Windows 7当時と同等のスペックのVDI環境ではユーザーに快適なエクスペリエンスを提供することができません。そうした中でビジネスユーザーの間にも仮想GPUソリューションに対する認知が広がり、VDIとNVIDIA vGPUを組み合わせた仮想PCや仮想アプリケーションのニーズが拡大しています」(後藤氏)

 

Windowsの進化とともにグラフィックのニーズが増加

 

ヴイエムウェアなどとの共同開発にも積極的に取り組む

NVIDIA vGPUのテクノロジーは、NVIDIAと様々なベンダーとのパートナーシップによって絶え間ない進化が図られています。

仮想GPUは、ホストサーバーに搭載された物理GPUをソフトウェアで論理的なリソースに変換することで行われますが、GPUリソースを単純に分割して仮想マシンに割り当てるだけでは、ユーザーが期待するような効果は得られません。

GPUのチップレベルの技術革新にあわせてパフォーマンスを最大限に引き出し、VDI上で快適なエクスペリエンスを提供し、ホストサーバー上での仮想マシンの集約率を高め、最適な管理を行えるようにするためには、仮想化のハイパーバイザーやOS、サーバーといったあらゆるレイヤーの主要ベンダーとの連携が不可欠です。

「この考え方に基づいてNVIDIAは、ヴイエムウェアをはじめとする主要ベンダーとハードウェア/ソフトウェアの両面にわたる共同開発に積極的に取り組み、様々な画面転送プロトコルをサポートする専用ハードウェア、複数のボード上のGPUをまとめて1台の仮想マシンに割り当てるマルチGPU、NVIDIA vGPU付の仮想マシンのライブマイグレーションといった機能の実装を進めてきました」(岩田氏)

さらにNVIDIAでは、日本語での問い合わせに対応可能なサポート窓口を用意し、お客様から寄せられた声を今後の技術開発に生かしていく体制をとっています。

VDIを加速させるGPUの進化

 

 

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