【ノウハウ活用ガイド】Digital Workspace​

デジタル エクスペリエンス改革を進めるためにIT部門が自問自答すべき4つの質問

デジタル エクスペリエンス改革を進めるためにIT部門が自問自答すべき4つの質問

前回の記事で、コロナ禍で変化を遂げる中で、IT環境を可視化する「デジタル エクスペリエンス モニタリング」の重要性を説明しました。今回は、新たにデジタル エクスペリエンス モニタリング環境構築の鍵を握る「見える化」による問題解決を実現するために、IT部門が自問自答すべき4つの質問を紹介します。さらに、それを具体的に実践している事例を紹介します。

IT環境の「見える化」が解決するさまざまな問題

デジタル エクスペリエンス改革においては、以下のようなさまざまな課題が存在しています。

 

・「遅い、動かない」などトラブルの原因が特定できない

・さまざまなツールを使いあらゆるコンポーネント調査しなくてはいけない

・長期間解決できない問題を放置してしまっている

・確証のないリソース増強を実施した

・導入したソフトウエアの実際の利用状況がわからない

・ソフトの無駄なライセンス料や保守料を支払っている

・移行時に最適なリソース計画ができない

 

こうした課題を解決するために、IT部門は複数の観点から対処していく必要があります。具体的な取り組みを判断する上で、IT部門が自問自答するべき4つの質問を紹介します。

 

ユーザーはストレスなく利用できているか?

1つ目の質問は、「ユーザーはストレスなく利用できているか?」です。これは快適なデジタル エクスペリエンスを実現する上で、最も基本的な質問です。

ストレスのない環境を示す言葉として「EUEM」(エンドユーザー エクスペリエンス モニタリング)が注目されています。Webサービスやアプリケーションに対するエンドユーザーの利用状況やパフォーマンスを分析し、UX(ユーザーエクスペリエンス)向上を目指すものです。現代は多くの製品やサービスがコモディティ化し、競合他社との差別化が困難となっているからこそ、「どんな体験が得られるのか」を規定するUXが大切になっています。

EUEMは、エクスペリエンス(経験)という言葉からも分かるとおり、単純なアプリケーションの使いやすさだけでなく、使う人、デバイス、コンテクストなど総合的な視点での使用感を示しています。

このEUEMを維持、改善するためにIT部門がチェックしておきたいIT環境の項目には、CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、レイテンシ(遅延)などがあります。また、起動時間、仮想メモリ、仮想マシン、ソフトウエアの更新、ハードウェアなどをチェックしておく必要があるでしょう。

UXスコアの推移(左)とUXにインパクトを与えている5つの要因

 

アプリケーションはちゃんと使われている?

2つ目の質問は、アプリケーションはちゃんと使われているか、すなわちIT資産管理に関する確認です。アプリケーションの導入数と未使用ライセンス、PC・サーバー・ネットワーク機器といったハードウェアをはじめとしたIT資産の数字を把握することが重要です。

購入ライセンス数に加え、ソフトウエアの機能なども把握しておくことで、ライセンスの追加購入や契約の見直しをスムーズに実施できようになります。IT資産を流動的に活用し、企業内の動きを効率化するために、不可欠の取り組みと言えます。

 

アクティブ時間でソートした実行回数、平均CPU、メモリ、IOPS消費、起動時間

 

どこで問題が発生しているか?

快適なデジタル エクスペリエンスを実現する上で、IT部門が把握しておくべき事柄の1つが、エンドポイントにおけるアプリケーションの遅延がどこで発生しているかを的確に把握することです。そのための質問が「どこで問題が発生しているか?」です。カギを握るのは、各イベントの相関分析を実施することです。

例えば、エンドポイントで発生した遅延について、どこに原因があるかを、ディスクドライブ間の遅延、エンドポイントのゲートウェイ間の遅延状況、アプリケーションの起動遅延など各イベントを相関分析し、原因を把握する必要があります。

 

エンドポイントとアプリ間遅延の可視化

 

環境の移行アセスメントは難しい?

IT部門が自問したい質問の4つ目は「環境の移行アセスメントは難しいのか」です。例えば、PC環境を仮想デスクトップに移行する場合の影響を分析できなければ、移行自体を判断することはできません。デスクトップを仮想化する際に、該当するIT環境のハードウェアやハイパーバイザーの想定となるスペックを設定し、シミュレーションを繰り返し実行する必要があります。これにより、必要となる仮想マシン(VM)の数を予測できます。

また、こうした情報を網羅的に把握できるように、アクティブな仮想マシンの数やリソースの消費状況など、さまざまな情報をレポートする仕組みを持っておくことも重要になってきます。

デジタル ワークプレイス プラニングにおける仮想化アセスメント

 

 

オージス総研、従業員のテレワーク環境を、デジタル エクスペリエンス モニタリングツールで可視化

オージス総研は、大阪ガスの情報システム子会社として設立され、その知見やノウハウを外販ビジネスにも生かして事業領域を拡大しているシステムインテグレーターです。テレワークなど多様化する働き方が求められる中、2013年よりVDIの本格導入を開始し、Windows 7 のサポート終了をきっかけにWindows 10の移行に向けた検討を開始しましたが、Windows 10では大きな仕様変更があったため、Windows 7からそのままアップグレードしただけではVDIとしては使えないという懸念がありました。

 

そこでLakeside Softwareが提供するデジタル エクスペリエンス モニタリングツールの「SysTrack」をVDIのアセスメントツールとして活用。適切なサイジングのもとで、2019年12月に1,500ユーザーのVDI環境をWindows 10 に移行し、全社員にテレワーク環境を提供しています。

当初は、VDIのアセスメントツールとして導入したSysTrackですが、導入の効果はそれだけではありません。例えば、トラブルシューティングの迅速化です。VDIのレスポンスに問題があった場合でも、ユーザーは「VDIがおかしい」としか言いません。しかし実際に問題が起きている箇所はVDIの問題だけとは限らず、中継するネットワーク、サーバーやPCが問題である場合もあります。SysTrackによって、VDIだけではなく、インフラ全体を可視化できることで、いつ、どこで、何が起こっているかをリアルタイムで把握でき、トラブルシューティングの対応時間の短縮や、サービスレベルの維持を可能にしています。

 

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